債権譲渡登記制度の利用

債権譲渡登記制度の利用

債権譲渡担保で扱われる債権は、複数(集合債権)である場合が多い。当然、債権の数に応じて債務者の数は多くなるので、債権譲渡担保で扱われる債務者の数は多くなるのが一般的。

内容証明郵便は、通常の郵便と比べて手数料が高額なため、債務者の数が多い場合、郵便にかかる費用だけでも高額になる。そこで債務者の数が多い債権譲渡における対抗要件を満たすために、債権譲渡登記制度を利用する会社が多い。

利用のメリット:第三者への対抗要件の取得

債権譲渡登記制度とは、債権譲渡の記録を登記するための制度であり、公的に債権譲渡の事実を示すことができるため、制度を利用することで第三者への対抗要件を満たすことができる。
債務者への対抗要件は普通郵便でも取得することができるため、債務者の数が多い場合は、内容証明郵便を利用した場合より、債権譲渡登記制度を用いた方が費用を安く抑えることが可能

利用の流れ

債権譲渡登記は、東京法務局にて行われるが、譲渡人と譲受人が揃って、以下の書類を揃えた上で申請をしなければならない。

  • 譲渡人(会社B)の代表者の資格証明書
  • 譲受人(会社A)の代表者の資格証明書
  • 代理権限を証明する委任状(代理人が申請する時)

また登記する際の費用として、債権の個数が5000個以下の場合は一件の債権につき7500円、5000個を超える場合は一件の債権につき15000円の登録免許税がかかる。

 

債権譲渡登記期間

債権譲渡登記をする際、登記上の効力が発生する存続期間の設定をしなければならない。登記する債権譲渡における債権の債務者の全てが特定されている場合は50年以内、債務者が特定されていない場合は10年以内までと規定。

もし、効力の存続期間を、規定されている年数を超えて設定する場合は、超える理由を証明するための書類を、申請の際に一緒に提出する。

債権譲渡担保を利用する際の注意事項

債権譲渡担保は、不動産などの担保と異なり、債権は実態が目に見えないため、本当に存在するのかわからないという問題点がある。そのため債権における取引が本当に存在するのか確認することが必要。

将来発生する予定である将来債権などを担保にする場合は特に、取引先(譲渡人)と債務者の取引状況を把握することが必要であり、債権の実態を確認できたところで、他にも注意すべき点がある。

1.債権譲渡禁止特約が結ばれていないか

注意すべき点として、債権譲渡禁止特約が譲渡人(債権者)と債務者の間で結ばれていないか確認する。債権譲渡禁止特約とは、債権譲渡を禁止にするための契約であり、せっかく債権を譲受されても譲債権の効力を発揮できなくなる。

基本的には、譲受人が善意・無過失であった場合、つまりは契約の存在を知らなかった場合、近年では譲受人が保護される傾向にある。

しかしながら、債権譲渡禁止特約を有効にするために債務者側が、譲受人の悪意または重過失(契約を知っていた事実)を立証し証明する必要があり、債務者側から訴えられたら厄介なので、そのため債権譲渡禁止特約が締結されていないかを確認することは大切。

2.既に弁済済みの債権ではないか

また既に債務者が弁済済み、つまりは売掛金や貸付金が回収済みの債権でないかを確認する必要がある。

 

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