為替リスクにさらされている量を認識する方法

為替リスクがどれくらいあるのかはエクスポージャー量を確認する必要があります

エクスポージャーとは外貨建資産勘定と外貨建負債勘定の差額をいいます

たとえば、外貨資産(例:ドル預金)を$1,000,000持っていたとします
1円円高になった場合には、1,000,000円の為替差損が発生します

$1,000,000の外貨負債(例:ドル借入)があった場合には1円円高により$1,000,000円為替差益が発生します

 

外貨資産と外貨負債を両方同じ量だけ持っていれば、外貨資産で発生する為替差損と外貨負債で発生する為替差益が相殺され為替リスクは発生しません

為替リスクにさらされるのは外貨建資産と外貨建負債の差でありこれをチェックしていけばよいことになります

 

ということで、次のように財務データから外貨建バランスシート(貸借対照表)を作成して、借方と貸方の差をまずチェックします

債権が100万ドルあり債務が80万ドルでしたので、その差額20万ドルがエクスポージャーということになり、この分が為替リスクにさらされています

そこで、次のように20万ドルの借入をしてエクスポージャーをゼロにしました

一応検証してみると次のようになります

ドルが111円から110円に1円円高になったとします

このとき、借方側(債権)では1円為替差損が発生します
貸方側(債務)では1円為替差益が発生します

これで安心・・

ではないんですね

先のデータは会計データから抽出しました

しかし、取引が成立してから会計データになるまでタイムラグがあります

会計データはつまり売上、仕入の計上ですが、売上、仕入が計上されるのは出荷基準の場合出荷されたときに会計データとして計上されます

よって、会計システムから外貨データを抽出するときには、既に取引が発生しているけれど売上、仕入計上されていないためデータとして反映されていない場合があります

これを受注残、発注残といい、次の図のようにこの分を含んでエクスポージャー量を確認する必要があります

30万ドルのエクスポージャーが発生してしまいました
借入金は20万ドルとしましたが、50万ドル必要だったんですね

 

そしてこうなりました

 

為替リスクヘッジはこれでできたことになります

 

財務担当者は、為替状況を上長に報告する必要がありますが
次回は、その際の注意点について考えてみたいと思います

特に、賞与や給与が利益で評価されている方はお読みください

為替の評価替えにおいて知っておくべきこと

 

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