企業は事業に投資するために銀行や株主から資金を調達します。
その資金を資産に変え、その資産を利用して事業を運営していきます。
投資者から調達するコストを費用と認識し、
事業により得た利益から控除して、
企業が真に生み出した価値を評価する方法をEVA(Economic Value Added : 経済的付加価値)といいます。
このEVAは各事業年度において算出される価値であり、事業年度単位でしか評価できません。
M&Aにおいて企業価値を算定するには、将来のEVAを合算した金額を算定する必要があります。
このEVAの合算した金額のことをMVA (Market Value Added : 市場付加価値)と呼びます。
MVAの定義
「企業が将来生み出すであろうと投資家が期待するEVAの現在価値の合計」
つまり、将来の予測のキャシュフローにより算出したEVAをそれぞれ現在価値に直して合計したものがMVAです。
図で示すと次のようになります。
事業へ投下した資本にMVAを加算した額が企業価値となります。
MVAはマイナスになることもあります。
この場合は投下資本を回収できないことを意味し企業価値は棄損することになります。
MVAにつき説明しましたが、NPVの方が一般的に知られているかもしれません。NPVとMVAは 同額となります。
各期のCF(cash flow)の 現在価値を合計して、そこから 初期投資額を控除した額がNPVです。
NPVの説明はこちら → IRRとNPVで投資価値を評価する