中国子会社への貸付けマクロプルーデンス

日本の親会社と中国の子会社間で親子ローンをしました。

これにはかなり手間取りましたので、備忘禄として記録しておきます。

親子ローンをするには2つの方法があり「投注差モデル」と「マクロプルーデンスモデル」のどちらかを選択する必要があります。

「投注差モデル」とは

中国には外債に関する規制があります。

中国本土内の外資系企業が親子ローン等、中国本土外から行う資金調達を「外債」と呼び、中国当局から認められた枠(外債枠)内におさめる必要があります。

この外債枠の上限となるものを「投注差」とよび、次のように算出されます。

「投注差」 = 総投資額(「投資総額」) - 登録資本金(「注冊資本」)

総投資額とは、
企業設立の際に必要な資金(基本建設資金+運転資金)の総和を指します。
総投資額=登録資本金+借入金ということになります。

登録資本金とは、
中国では授権資本制度がないため、払込資本金額そのものとなります。

この投注差における借入限度額算出方法を「投注差モデル」といいます。

マクロプルーデンスについての調査内容

マクロプルーデンスモデルとは
投注差モデルに変わる新たな外債枠管理モデルで、外債枠としては
前年の純資産の2倍まで可能となります。

よって、当社では貸付方法を投注差モデルからマクロプルーデンスモデルに変更しました。

マクロプルーデンスモデル(親子ローン)に関する手続きの流れと必要書類は次の通りです。

1.親子ローン契約調印
2.外債登記・外債口座開設申請
3.外債登記証の発行
4.外債口座開設
5.親子ローン送金実行、外債口座への入金
6.外債の返済及び金利支払の申請及び送金

親子ローンの年間回数には制限はないが、その都度外為管理局への届出が必要。

親子ローンの期間は特に制限はなし。
元利金支払周期も3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月、期限一括など任意の期間で可能。

借入と返済の通貨は同じである必要あり。

利息(親会社からみた受取利息)には源泉税が10%、増値税が6%かかる。

外債として外為管理局の許可が必要であり、契約締結後15日以内に外債登記の手続きを行う必要がある。

借入れた外貨を人民元に転換する際、外為管理局の許可が必要。

子会社から親会社へ元本返済、利息支払いの際、その都度外為管理局の許可が必要。

 

マクロプルーデンスについて実施記録

今回当社では、外債枠モデルを「投注差モデル」から「マクロプルーデンスモデル」へ変更しました。

実際のスケジュールは次の通り1か月かかりました。

2月22日 マクロプルーデンス届出書類完成

2月23日 マクロプルーデンス届出(中国外為管理局)

3月10日 親子ローン締結(親会社と子会社)

3月13日 親子ローン届出(中国外為管理局)

3月24日 マクロプルーデンス許可(届出より20営業日)

3月25日 入金

マクロプルーデンスモデルであれば、外債枠は純資産の2倍まで可能であり、投注差モデルの場合ではあと520,000 RMBほどしか枠がなかったものが、9,000,000 RMBほどに増えました。

しかし、このマクロプルーデンスモデルでの貸付には、中国において外為管理局へ届け出て承認をもらわなければなりません。

その承認に、20営業日ほどかかるため、申請してから約1ヶ月後ようやく現地中国で資金が使えるようになりました。

注意しなければならないのは、融資枠(外債枠)について加重残高という考えをし、次のように人民元の借入期間によって借り入れた金額が加重されます。

・人民元を2年で借入をする場合借入額×1
・人民元を半年で借入をする場合借入額×1.5
・外貨(USD,円など)で2年借入をする場合借入額×1.5
・外貨(USD,円など)で半年借入をする場合借入額×2

たとえば、借入額×1.5というのは、1,000,000 RMBを借りた場合1,500,000 RMBを借りたものとしてカウントされることを意味します。

 

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