年も明け、2019年となりました。
年が変わり、事業計画を作成している方、計画を達成するために販売計画を練っている方、この時期は大変ですね。
販売計画において、利益率〇〇%を目指そう。
というように、利益率がポイントになることが多いかと思います。
利益率は販売価格の決定において正しく理解しておく必要がありますので、ここで確認しておきましょう。
利益率は売上高に占める粗利益の割合で、利益 / 売上高で示されます。
利益率は商品力を示すため、利益率の高い商品を持つことが経営においては大切なことです。
利益率は売値に対する利益の割合を示すのですが、実際の商売において販売価格を決めるのは買値が先に来るのではないでしょうか?
仕入値に対して、利益を上乗せして売値を決めるという流れになると思います。
計画において利益率が決められている場合、仕入値に対していくらの利益を乗せたらよいかを理解する必要があります。
仕入値1,000円の商品に対して、計画の利益率が20%だから
1,000円×20%=200円
と計算して、原価に乗せる利益を200円にしてはいけません。
この場合、利益率は 200/1,200 =16.6% になってしまいます。
仕入値にいくらの利益をのせたらよいかを計算するには、「利掛率」というものを使います。
利掛率とは原価に占める利益の割合のことをいい、
利掛率=利益/原価 で計算されます。
よって、原価にいくらの利益を乗せたらよいかは 原価×利掛率 で計算する必要があります。
「利益率」を「利掛率」に直す式は次のようになります。
利掛率=利益率/(1-利益率)
原価1,000円、利益率20%の場合の利掛率を求めると
20% / (1-20%) = 25% となります。
原価に利益率を乗じたものが、原価に乗せる利益となりますので、
利益は原価(1,000円)×利掛率(25%)=250円となり、販売価格は1,250円ということになります。
利益率と利掛率の意味合いを正しく理解して、販売価格の設定に間違いがないようにしましょう。