来期の事業計画を立てる際、どのように数値を予測していますでしょうか?
過去の売上データから将来の売上高を予測する方法として、年平均成長率を利用することがあります。
下の表は2014年度から2018年度のA商品における売上高の実績データであり、これから2019年度の売上高を予測します。
2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | |
売上高(万円) | 4,500 | 4,800 | 5,300 | 5,500 | 6,200 |
対前年増加率(%) | - | 6.7% | 10.4% | 3.8% | 12.7% |
2019年度の売上高が2014年~2018年の平均増加率で増加すると仮定した場合に「年平均成長率」を利用することできます。
年平均成長率の計算方法
年平均成長率を計算するときは次の式を使います。

この式にデータを当てはめて計算すると

=0.08341 (8.34%)
これより2014年度から2018年度までの年平均成長率が8.34%とわかりましたので
2019年度の売上高を算出すると6,717万円となります。
2019年度売上高予測=6,200 (2018年度売上高)×(1+0.0834 ) = 6,717 万円
ルート計算ですが、エクセルで求めると次のように 1 / (m-n ) 乗をします。
=(6,200 / 4,500)^(1/4)-1
=0.0834
式の考え方
A商品の売上高は2014年度に4,500万円だったものが、4年後の2018年度には6,200万円まで増加しており、この間1.37倍となっています。
1年あたりの増加率は、この1.37倍の4乗根を計算することにより求められます。
年平均成長率は、年度計画など予算を組む際に使用されます。
来期売上高を計画する際、なぜその額になるのか根拠のある数値を示しましょう。
当然、過去の推移のまま将来が続くとは限りません。
年平均成長率で求めた値を、将来の環境の変化を加味して予測値とします。
そして、その値に戦略的な変化を加味して来期の計画となります。