財務部では毎月業績を算出し、分析をして経営会議へ報告する必要があります。データの取得から分析、ひいては報告資料まで自動化したいものです。
pythonは分析系に強いプログラミング言語ですので、財務に携わる方はぜひ習得しておきましょう。
まずは簡単なところから始めるにあたり、チームの売上高を合計し、平均を算出するところからやってみたいと思います。
次のような設定を想定します。
事業Aに、チームが3チーム(A,B,C) 所属しています。
それぞれのチームの月間売上高は次の通りでした。
事業名:A_bu
所属チーム 売上高
Aチーム 60万円
Bチーム 80万円
Cチーム 90万円
合計 230万円
この3チームの平均を求めていきます。
230万円÷3=76.6万円になれば正解ですね。
平均点: 766666.7
#A事業の業績データを辞書型で集計する・・①
salesA={‘A’:600000,’B’:800000,’C’:900000}
#合計を求める
Asum = 0
for v in salesA.values():
Asum += v
print(‘売上合計:’,Asum)
”’チーム当たりの平均売上高を計算・・②
小数点以下1位になるように四捨五入”’
ave_v=round(Asum/len(salesA),1)
print(‘平均点:’,ave_v)
①A事業の業績データを辞書型で集計する
salesA={‘A’:600000,’B’:800000,’C’:900000}
変数「salesA」={ キー(チーム名):値(売上高)}
として辞書型でセッティングします。
#合計を求める
Asum = 0
for v in salesA.values():
Asum += v
平均を求めるには、まず合計を求める必要があります。
「Asum」という箱を設けて、ここに各チームの売上高を放り込んでいきます。
最初はAsumの箱は何も値が入らない「0」を設定します。
for 構文を使ってひとつづつデータを取り出し、Asumに加えていきます。
for構文は次のようになります。
「salesA」は①で設定した辞書型の変数で、チームと売上高が格納されています。
「values()」でそのデータから「値」を取り出します。ここでの値は「売上高」ですので、各チームの売上高がfor の後の「v」へ順番に入っていきます。
辞書型データは {‘A’:600000,’B’:800000,’C’:900000} となっていますので、
まずは’A’チームの「600000」が「v」に入ります。
そして、その「v」の値が
Asum+=v でAsumの箱に放り込まれます。
「Asum+=v 」は 「Asum = Asum + v 」と同じ意味です。
これでAsumの箱は「600000」が入ることになります。
次に、’B’チームの「800000」が「v」に入り、それが「Asum」に追加されます。そして’C’チームの売上高がAsumへ加算された時点でfor ループは終了します。
print(Asum)で合計を表示させると
>>> 2300000
となっていれば正解です。
②チーム当たりの平均売上高を計算
ave_v=round(Asum/len(salesA),1)
print(‘平均点:’,ave_v)
最初の行で平均を算出して、その値を「ave_v」変数へ代入しています。
Asum / len(salesA) は
合計 / チーム数 を意味しています。
Asum は ①より求めた売上高の合計(2300000)が格納されています。len(salesA) は ①の冒頭で設定したsalesAに格納されている値の数(3)となります。
print(ave_v)で
>>> 766666.7
と表示されれば正解です。